リビングなどを広くできると、廊下を極力減らした「廊下の無い家」が注目を集めています。
ただ本当に廊下を無くして住み心地が悪くならないか、心配になる方も多いのではないでしょうか。
今回は廊下の無い家のメリットと、注意したいデメリットやその対策についてお伝えします。
廊下の無い家のメリットとは
廊下の無い家とはLDKから直接、階段や洗面室、ランドリールームなどに出入りできる間取りのことです。
また玄関を開けるとすぐリビングになっている、玄関ホールの無い間取りを含むこともあります。
メリットは廊下やホールの面積の分だけ、LDKを広くできることです。
限られた家の面積を人が長く過ごすLDKに使えるため、廊下が無い間取りは無駄のない間取りとも言い換えられます。
特にLDKの広さが限られがちな狭小住宅では、より大きなメリットになるでしょう。
ただし廊下やホールをなくすことで、次のようなデメリットも生まれるため十分な注意が必要です。
断熱性に注意
廊下の無い家でまず注意したいのが、LDKの冷暖房です。
部屋が広くなるということは、それだけ大きな容量のエアコンなどが必要です。
特に廊下の無い家に多いリビング階段は、暖房で温めた空気が2階へ逃げてしまい、余計にエアコンの効きが悪くなります。
当然電気代もかかり「コンパクトで維持費がかからない」という狭小住宅のメリットが減ってしまいます。
そこで廊下の無い家にするときは、断熱性の高い住まいを選ぶことが大切です。
高断熱性の家なら冷暖房の効きが良くなり、電気代を抑えることができるでしょう。
プライバシーに配慮しよう
次に廊下の無い家で気をつけたいのが、プライバシーの問題です。
廊下の無い家では、LDKから直接トイレや脱衣室に入る間取りをよく見かけます。
しかしこれらの間取りはドアの向き次第で、リビングにお客様がいるときに中を見られてしまう可能性があります。
そのためLDKに面してトイレや脱衣室を配置するときは、ドアをお客様が座るソファーの方に向けないようにします。
あるいはドアとソファーの間に仕切りの壁を作り、中が見えないようにする方法もあります。
せっかく作ったリビングが居心地の悪いものにならないよう、プライバシーにも十分配慮するようにしてください。
まとめ
廊下の無い家は日常的に使うLDKを広く取れるため、狭小住宅にもおすすめの間取りです。
しかし断熱性やプライバシーに配慮をしないと、住みにくい家になってしまう可能性もあります。
廊下の無い家を作るときは狭小住宅に慣れた住宅会社と協力して、細かな配慮をしながら家づくりをするようにしましょう。