ようやく念願のマイホームが建ち、住み始めたのは良いものの、実際に住んでみると意外と後悔ポイントが続出するのがコンセント、スイッチに関する問題です。
・欲しい場所にコンセント、スイッチが無い、足りない
・せっかくのアクセントクロスなのにスイッチが悪目立ちする
・ベッド横のコンセントに布団が掛かってしまう
こちらの記事では、コンセントとスイッチの配置を計画する上でこのような失敗を防ぐために、事前に知っておきたい対策をいくつかご紹介します。
電気配線計画はいつするの?照明計画と合わせて考えよう
なぜこのような失敗が起こりやすいのかというと理由があります。
それは、一つに打ち合わせにおいて電気配線図とじっくり向き合う時間が足りなかったためと言えます。
またそれは一度のタイミングでなく、何度かのタイミングで確認するべきだったのに十分に出来ていなかったということがあります。
● 電気配線図をつくるタイミングは早い段階
電気配線図は多くの場合、間取り図が決まった後に住宅会社担当者がたたき台を作成します。
そこには、照明、コンセント、スイッチ、インターネットやテレビの通信機器の位置や種類などが記載されています。
専門用語や見慣れない記号が多いため、担当者に全て任せたくなりますが、色々と担当者に聞いてみましょう。
また電気配線図は確認申請や工事手配の上で早めに必要な図面のため、急いで決めたくなりますが、ここは慎重によく検討するようにしましょう。
次に、打ち合わせを進める中で、壁紙や家具、照明の細かい種類など段々と他のことが決まってきます。
その都度、電気配線図も改めて確認しておくことが重要です。
● 照明の大体の種類も早い段階で決めておきましょう
電気配線図は、スイッチ記号と照明記号が線で結ばれています。
つまり、スイッチと照明はセットで考えるようにしましょう。
実際の照明器具が取り付けられるのは工程の最後の方になるため、照明についてはついのんびりしがちですが、電気配線図をつくるのは打ち合わせの最初の方です。
多少の変更は後々担当者と相談の上進めることもありますが、現場の工事がある程度進んでしまった段階で大幅に変更があると、大掛かりな話となってしまいます。
ダウンライトにする、ブラケットライトにする、間接照明にするなど大体の種類は早めに決めておきましょう。
基本的な配置パターンと種類を知っておこう
担当者が提示してくれる電気配線図は、一般的な配置パターンや種類であり、また同時に会社の標準仕様という、会社独自のプランの基準が含まれています。
そのため、たたき台を提示された後に欲しい場所に欲しい機能や機器を付けたり増やすことで、金額が変わることがあるためよく確認しましょう。
● コンセントは部屋の対角線に配置
コンセントは部屋や空間の対角線上のコーナー付近にあると便利で、高さは通常床面から25cm〜30cmが一般的に推奨されています。
その次に、置く場所が決まっている家具や家電に合わせて追加していくという考え方が基本です。
また、消費電力の大きいエアコンや洗濯機、ガス衣類乾燥機など専用のコンセントや、屋外の給湯器の防水コンセントなども必要です。
● スイッチは生活動線を意識しよう
ドアを開けてスイッチがない…とならないために、スイッチの位置はドアを開けた時にドアの内側にならないようにするなど、1日の生活イメージをした上で配置するのが基本です。
また高さは120cmの位置が使いやすい高さとして一般的ですが、子どもやお年寄りにとっては使いやすい高さがもう少し低くなります。
さらにスイッチは点灯時だけでなく、消灯時のことも考えるのが良いです。
付けたは良いが、消す時にまた元の場所まで行くのが不便な場合もあります。
このような場合、階段でよく使われる3路スイッチを使います。寝室で横になった時の手元や、廊下の端と端などにあると便利です。
これらのように使う時のイメージをするようにしましょう。
他のものに干渉しないかよく確認しよう
家が完成して引き渡し後に、家具を置いてみたら家具とコンセントが干渉して使えないということがあります。先述したベッドの布団のことであったり、テレビボード自体がコンセントに干渉したり、テレビ配線位置が合わないなどの例があります。
これらは使いにくいだけでなく、無理な配線であったり埃が溜まったりすることが原因で、火災や事故の原因となりかねません。
このような失敗を防ぐためには、電気配線図の計画の際、置く可能性のある家具や収納などを早めに決めておき、メモで書き出すなどすると良いでしょう。
まとめ
コンセント、スイッチの打ち合わせは何となく地味な作業で頭も使います。
決めることが他にも立て込んでいる中、つい担当者任せにしてしまったり、つい後回しにしたくなりやすいものです。
細かいことまで担当者と相談しながら、使い方や家具などを置いたイメージをして進めましょう。また、打ち合わせが進む中でも都度定期的に他の仕様とも照らし合わせながら問題がないかよく確認し、後悔のない快適な家づくりをしましょう。