緑の似合うシックモダンな平屋
市街から少しだけ離れた場所に、家がぽつりぽつりと建つ穏やかな土地がある。今回ご紹介するM様邸は、その土地のつき当たりに佇む長方形の平屋だ。外壁は杢グレーのような珍しいカラー。背景や外構、そして広い庭のグリーンが、そのシックモダンな雰囲気を際立たせていた。
この住宅にはご夫妻と、1歳になったばかりの息子さんが暮らしている。取材をさせていただく中で感じたのは、この平屋が、ご夫妻にとっての「子どもに見せたい背中」を叶える家だということだ。
家づくりをとおしてご夫妻が手に入れた 新しいライフスタイルを、ここにご紹介したい。
パーソナルな魅力を引き立てる、ナチュラルトーンの柔らかな内装デザイン
玄関からすぐの扉を開けると、リビングルームへと繋がっている。内装は、外観のシックなイメージに比べて柔らかな印象。木目と白、そしてグレーの3色で揃えられた、ナチュラルトーンのお洒落なデザインだ。
部屋に入ってすぐに目に飛び込むのは、つき当たりのグレーのアクセントクロス。この壁に色をつけることにより、片流れ天井の斜めのラインが引き立っているように思う。
「家族全員がもっともよく過ごす場所になるといいなと思っていたので、リビングの内装デザインには特にこだわりました。片流れ天井やハイサイドライトなどの平屋ならではのデザインは、設計士さんのアイデア。お洒落な空間はやはり居心地が良く、とても気に入っています」
奥様が、息子さんを抱っこしながらそう話す。……偶然だろうか、ご家族のお召し物の色合いがまさに内装の雰囲気そのもので、こんなに住む人にぴったりだと感じられるようなお家もあるのだなと、筆者は感動してしまった。
続いてご主人が、家づくりを振り返る。
「サンクスホームの各担当さんとの相性も良かったんです。同年代でしたし、僕たちのことをよく理解してくださっていました。妻は特にコーディネーターさんと趣味が合ったようで、盛り上がっていましたね。自分抜きで決められてしまうようなところもあったくらいです(笑)」
ご主人はそう笑うが、“自分抜きで決められて”しまった箇所も、今ではお気に入りとのこと。それに奥様曰く、ご自身のこだわりも、ちゃんと反映されているそうだ。
ご夫妻のこだわりのもとコーディネーターとつくり上げたデザインは、ご家族の雰囲気にぴったりと合う、居心地の良い空間になっていた。
SNSで見つけた!お家の仕様、こだわりポイント
コーディネーターと密に連携してつくった内装デザイン。しかしその土台にはやはり、ご自身で勉強された知識もあったようだ。特に奥様は、家を建てると決まった当初から、SNSを熱心にチェックしたという。
「インスタグラムを中心に、とにかくSNSを参考にして、気になったものは全部 担当さんに伝えました。オープンキッチンの折り下げ天井は、私が見つけて取り入れた中でも特にお気に入りです」
先にご紹介したアクセントタイルや玄関下の間接照明も、SNSで見つけたアイデアだ。
一生に一度のお家づくりだから、自分たちでも沢山勉強をして、細かい要素にも妥協をしなかったご夫妻。ご紹介した以外にも、テレビ下の飾り棚などの造作家具や扉のデザイン、照明、家具など、随所に工夫があらわれている。
「やっぱり自分たちが好きだと思えるものの中で暮らしたいですし、息子にもそういう環境で育ってもらいたいという気持ちがあるのかもしれません」
この家で人生を歩み始める息子さんのためにも、ご夫妻はご自身のセンスを目一杯お家に詰め込んだのかもしれない。
次に、同じくご夫妻のこだわりを詰め込んだ間取りについてご紹介したい。なぜ平屋にしたのか?なぜ長方形にしたのか?……家族の未来を想像したというM様邸の家づくりの背景に、マイホームのヒントが隠れていそうだ。
家族の理想の未来を想像して…長方形の平屋とその間取り
M様邸は長方形の平屋だ。
間取りは大きく3つに分けられ、玄関ホール、LDK、そして子供部屋や寝室などのプライベートな個室へと流れるようにつづく。
玄関ホールには、シュークロークとオープンクローゼット、そしてトイレが。
外壁を思わせるシックな扉の向こうにはすぐにリビングがあり、さらに つき当たりの白い扉を開ければ、そこがプライベートルームだ。
お家の中心であるLDKからは、洗面所とお風呂、勝手口、パントリー、デッキへの動線がそれぞれスムーズ。生活に必要な要素は全て この空間を中心に構成されているような間取りとなっている。
無駄のないM様邸の間取り。
平屋ならではのシンプルさだと感じるが、そもそもなぜ、平屋にしたのだろうか。
その理由には、ご夫妻のご両親の意見もあったようだ。
「自分の実家は一般的な二階建てなんですが、子育てが終わると二階はほとんど使わなくなると両親に聞いていました。それに自分自身、二階で過ごした記憶があまりない。それなら平屋にしてしまったほうがいいと思ったんです」
奥様は掃除のしやすさについても触れる。
「私たちは以前メゾネットタイプのアパートに住んでいたんですが、階段掃除がとにかく面倒でした。平屋はそれがないのがいいですよね。それから ここに越してからお掃除ロボットを購入したんですが、ドアを開けていれば全ての床を掃除してくれるので とても助かる。そこも平屋ならではだと感じます」
生活の動線がシンプルで、掃除もしやすい平屋。
またリビングルームと寝室などの空間が分けられているおかげで、来客時にも便利だそうだ。実はトイレも、玄関と寝室の近くとで2つ。仕切りのある洗面所も、そのための工夫だった。
「奥に寝室などのプライベート空間を配置したおかげで、リビングルームの生活感を抑えることができています。寝室の方にはファミリークローゼットもあるのですが、とりあえずそこに置いておけばいいので(笑)家に来てくれた人みんなに心地良く感じてもらえたら嬉しいですね」
だけど一番は、と奥様は続ける。
「息子は今まだ一歳ですが、これからどんどん大きくなります。反抗期だってきっとやってくる。だけどどんな日でも、毎日顔を合わせられる家族でいられたらと思ったんです。だから、個室へ行くために絶対にリビングを通る、歯を磨くにしてもお風呂に入るにしてもリビングを通る、そういう間取りにしました。いつか息子は嫌がるかもしれないけど、ずっと仲良しな家族でいられたらいいな」
ずっと仲良く笑い合っていたい………長方形の平屋は、家族の理想の未来を想像したお家だった。
両親の「楽しい」に自然と触れて
長方形の平屋。ご夫妻はこのイメージのほかに、大きなお庭をもつという夢もあった。
その全てを叶える長方形の土地を探し出すのは大変だったそうだが、ご主人の見つけたこの土地はまさに理想通り。
「家と家との間隔が離れたのんびりとした土地なので、特別遮音などしていないんですが、ご近所と騒音トラブルになるようなこともありません。アパートの時と違って、毎日周りを気にせず歌ったり踊ったりできるので、子育てをより のびのび楽しめるようになりました。私が楽しそうにしているのを、息子も感じるんじゃないかな」
大きな庭で、息子さんが楽しそうにはしゃいでいる。奥様は優しい笑顔で、その手を引いていた。
庭の一角には畑が。この畑は、ご主人の希望でつくったものだ。
「畑は、マイホームを建ててからの新しい趣味ですね。自分自身楽しみたかったのもあるけど、息子に野菜が育つ様子を見せてあげたかった。自分が畑作りをする姿を通して、子どもに何かを伝えられたらとても嬉しいです」
両親の「楽しい」に触れて、息子さんもまたニコニコと楽しそう。
この平屋は、このマイホームは、ご夫妻にとって「子どもに見せたい背中」の象徴なのかもしれない。そんな願いを叶えてくれるお家なのだ。
まずは個々が楽しめる空間をつくる。そしてその姿を、静かに子どもに示していく……。自由で、伸びやかな生き方。子育てをする上でおそらくもっとも大切なことを、ご夫妻は家づくりをとおして叶えていた。
畑の土を耕すように、人生を育む
畑で野菜を育て季節の食材で料理をする父の姿を、いつもニコニコと楽しそうに歌う母の姿を、息子さんはこの平屋で見ながら育つのだろう。
ご家族の様子を眺めていると、家づくりはやはり人生を考えるという作業なのだと感じる。どう生きたいか?何を大切にしたいか?そうして生み出されたマイホームは、ご家族にとって素晴らしいライフスタイルをつくってくれるはずだ。
M様邸は、「子どもに見せたい背中」を叶える平屋だった。
畑の土を耕すように、時間をかけてゆっくりと、柔らかく、豊かに、ご家族はここで人生を育んでいくのだろう。いつか実るその日まで、ご夫妻は自ら暮らしを楽しんで、その姿を子どもに示していく。
これからお家づくりをはじめる方へ
サンクスホームでは、これから家づくりをはじめる人にとって参考になってもらえるよう、OB様邸について詳しく話を聞くことができる相談会を開催。
お家自体の事はもちろん、実際に暮らしているお施主様からリアルな話を聞く事ができる貴重な機会に。
※個別にて相談会を開催いたします。ご予約日時については、ご都合や予約状況に合わせて調整させていただきます。