広い庭とデッキのある2階建て住宅
とある住宅街の角地に、ひときわ目を引く家が一軒建っている。四角いフォルムが印象的なこの二階建て住宅は、N様ご家族のお家だ。ご主人の転勤と娘さんの小学校進学を機に、数ヶ月前に住み始めたばかり。今回はそんな新築住宅にお邪魔し、ずっと夢だったという念願のマイホームについて話を伺った。転勤族で色々な賃貸物件に住んできたからこそ、住宅に関する知識と好みが明確だったというご夫妻。ご自身の性格をふまえて決めた間取りのこだわりとは、一体何だろう。無理なく暮らしていくための住まいのアイデアをここにご紹介したい。
ずっと住むマイホームだから、フルフラットなリビングスペース
明るく広々としたリビングは、N様邸のメインルームだ。
アイランド風のオープンキッチンにダイニング、リビングスペース、そしてフラットな和室。白と木目によるナチュラルな雰囲気の中、これらの空間が絶妙に同居している。
ご夫妻が特にこだわったのは個室にもなるフラットな和室だ。
和室を小上がりにするケースも多い中、フラットな設計にしたのはなぜだろう。
ご夫妻に意図を尋ねると、将来のビジョンを教えてくださった。
「普通のお部屋として使えるよう、段差はなしにして、扉はもちろん収納も窓も設置しました。今は子供用のスペースとして開けっ放しにしていますが、将来的には夫婦の寝室にしてもいいなと考えているんです。子供たちが家を出て二人になったら、平屋のように使うのもありだなって」
いつか平屋のように…というご夫妻の想いは、家の仕様の端々にまで反映されている。
N様邸の2階へと続く階段は、リビングスペースの中、和室の向かいに設置されている。一見気がつかないほど壁に馴染む白い扉を開ければ、そこが階段だ。
階段に扉をつけることでリビングの見た目はよりすっきりとし、また上に空気が逃げないので空調の効きが良く、節電にも繋がる。将来1階だけを使うことになっても、ストレスなく過ごせるだろう。
しかしフラットな和室の理由はそれだけではない。むしろこれがメインなんですが、と奥様が微笑む。
「やっぱり掃除のしやすさですね。引っ越しを機にお掃除ロボットを購入すると決めていたので、なるべくフラットにしておきたかったんです。ソファもテレビ台も、ロボットがお掃除可能な高さにしたんですよ。自分たちの家事の負担を少なくするために、この工夫は必要不可欠でした」
自分たちの負担を少なくする。これが、N様邸のもっとも大切なキーワードだと感じた。
フラットな和室のあるリビングだけではなく、N様邸にはラクに暮らしていくためのこだわりが随所に見られる。
次に、時短のための動線の工夫をご紹介したい。
時短のためのぐるり動線
広い土間のあるN様邸の玄関には、先ほどご紹介したリビングへ続く扉の他に、もう一つ扉がある。ファミリークローゼットへと続くスライドドアだ。玄関からすぐのこのファミリークローゼットには、お子様の幼稚園・学校用品を中心に、ご家族全員の季節の衣類が収納されている。
ファミリークローゼットを抜けると、突き当たりが洗面スペース。そこから右に進めばランドリールームとバスルーム、左に進めばキッチン(リビング)だ。
この動線は〝ぐるり動線〟と呼ばれ、子育て世代に人気が高い動線である。
子供たちの朝の身支度や、入浴、就寝準備について、奥様はこんなふうに話す。
「目と声が届くので、忙しい時間がとてもラクになりました。『歯磨いた?着替えた?』と、キッチンにいながら確認できるんです。他の家事をしながら育児ができるようになって、生活にゆとりができたように思います」
またこの動線は、片付けにも便利なようだ。
「ぐるっと回ることができるので、片付けがとてもラク。動線上のたくさんの収納のおかげで、歩きながら手を動かせばすぐに綺麗になります。家事の時短ですね。掃除が得意な方ではないので、この動線じゃなかったらあっという間に散らかっていたんじゃないかな」
住み始めてまだ数ヶ月といえども綺麗な家を見渡して、「掃除が得意な方ではない」という言葉に驚く。
マメではないと話すご夫妻は、ご自身の性格をよく分かっているからこそ、このような間取りのアイデアを積極的に取り入れたそうだ。
「新しい家だから掃除を頑張ろう」ではなく、「掃除は得意じゃないからラクにできる間取りにしよう」。家づくりの段階でそんなふうに発想を広げられたら、住み始めてからの気持ちの軽さは大きく変わってくるだろう。
背伸びをしないからこそラクに暮らせるお家について、続けて具体例を見てみよう。
背伸びをしない、「ラク」な家
わざわざ習慣を変えずに、自分たちの性格を尊重して家づくりをする。それは言い換えれば、自分への優しさなのかもしれない。
例えば、デッキ。N様邸にはリビングから出入りできる広いお庭があるが、ご夫妻は最初ここにウッドデッキを検討していた。けれども、メンテナンスが大変だということで白紙に。代わりに選んだのが、メンテナンスフリーのタイルデッキだ。ウッドデッキに比べ費用は高くなるが、あとの苦労を考えると正しい選択だったとご主人は振り返る。
「自分たちが手入れできる範囲のものを選びました。最初から無理のないようにしておくと、『大切にしよう』という気持ちが長続きするように思います。苦に感じないので定期的にお手入れできますし、綺麗な状態が続くのは気持ちがいいですね」
奥様は、キッチンに自分への小さな優しさを。
「料理が好きなのでキッチンの仕様にはこだわったのですが、一番のポイントはスパイスニッチです。調味料が見やすく、仕舞いやすいので、料理と片付けがとてもラク。いつも綺麗に保つことができて気持ちがいいです。少し高めの腰壁もお気に入り。リビングからキッチンの様子が見えないので、片付けなきゃというネガティブな感情を持つこともなくなりました」
背伸びをしないからこそ、気持ちをラクに、自分たちらしくのびのびと暮らせる家。
そんな優しい工夫により、N様邸はご家族の柔らかい笑顔に満ちていた。
「自由設計」にこだわったから、サンクスホーム
これまでにご紹介したN様邸のこだわりは、家づくりをスタートする段階からのご夫妻の強いご希望だった。
ずっと前からマイホームを建てたかったというご夫妻。ご主人の転勤が多かったため なかなか叶わなかったが、マイホームのための貯金や勉強は続けてきた。
いざ建てるとなった時、もっとも重要視したのは「自由設計」ができるかどうかだったと、ご主人は話す。
「予算を決めていたので、その中で『自由設計』ができるメーカーを探しました。サンクスホームさんはその中でも、こちらの希望に丁寧に寄り添ってくれようとする安心感があったように思います」
家のこだわりを事前に持っていたといえども、家づくりに関してはもちろん素人。先述のウッドデッキをタイルデッキにした件もそうだが、ご夫妻は専門家ならではのアドバイスをありがたく思ったそうだ。
「理想を現実に落とし込む作業を親身にサポートしてもらいました。希望の間取りに近いモデルハウスがあればすぐに案内してくれましたし、そのおかげで自分たちのイメージに自信を持つこともできました。念願のマイホームを後悔なく建てることができたのは『自由設計』のおかげ。サンクスホームさんにお願いできて、とても良かったです」
自分たちらしく暮らしていく
念願のマイホームでは、これまで賃貸だったために選ぶことが叶わなかったお洒落な家具や雑貨などのインテリア、そして高級トースターやエスプレッソマシンなどの家電にもこだわっている。
「どうせすぐに引っ越してしまうから…と、今までの賃貸物件ではインテリアや家電にこだわる気持ちにはなれませんでした。だから、ずっと憧れだったんです。マイホームを機に憧れていたものをたくさん購入することができて、また実際生活の中で使うことができて、とても幸せに思います」
ご主人は釣りが趣味。マイホームでは、趣味の時間がより特別なものになったようだ。
「土間に釣り道具を収納できるようになり、とても出かけやすくなりました。だけどそれよりも嬉しいのは、自分の釣ってきた魚を、広いキッチンで妻が調理してくれること。家族揃ってマイホームで食べる魚は、格別に美味しいですね」
奥様イチオシのコーヒーをいただきつつ、楽しそうにおしゃべりをするご家族を眺める。話題は先日ご主人が釣ってきたアジを使ったアジフライ。写真を見せていただいたが、奥様お手製の料理はとても美味しそうだった。
「ラク」に過ごせる余白のある家。
ご家族はここで、これからずっと、自分たちらしく暮らしていくのだろう。
ご夫妻の家づくりへのこだわりは正解だったと、明るいリビングで柔らかく笑うご家族の表情が、静かに物語っていた。
これからお家づくりをはじめる方へ
サンクスホームでは、これから家づくりをはじめる人にとって参考になってもらえるよう、OB様邸について詳しく話を聞くことができる相談会を開催。
お家自体の事はもちろん、実際に暮らしているお施主様からリアルな話を聞く事ができる貴重な機会に。
※個別にて相談会を開催いたします。ご予約日時については、ご都合や予約状況に合わせて調整させていただきます。