コラム

COLUMN
家づくり省エネ

最新の住宅断熱技術とその効果

住宅の断熱は快適な住環境を維持し、エネルギー消費を削減するために非常に重要です。

この記事では、最新の断熱技術とその効果について詳しく説明します。

それではさっそくスタートしましょう。

1. 断熱の重要性と基本概念

断熱は建物内外の熱の移動を制御するための技術です。

適切な断熱により、冬は暖かく、夏は涼しく保つことができ、エネルギー効率を大幅に向上させることができます。

1-1. 断熱の役割とメリット

断熱の主な役割は外部からの熱の侵入を防ぎ、内部の熱が逃げるのを防ぐことです。

これによりエネルギー消費を抑え、快適な室温を維持することができます。

また断熱材は防音効果も持ち合わせており、外部の騒音を軽減するのにも役立ちます。

1-2. 断熱性能が人と家の健康に与える影響

断熱性能が高い住宅はエネルギー効率が向上し、冷暖房費の削減に効果的ですが、さらに室内の温度変化が少なくなることで、居住者の健康にも良い影響を与えます。

断熱性の高さがアレルギーの発症率軽減や血圧の抑制にも効果があるとする研究結果もあります。

また温度差が少ない環境では、住宅の寿命に大きく影響を与える結露の発生を防ぐことができるため、建物の寿命も延びます。

このように断熱は経済性だけでなく人と家の健康にも貢献します。

1-3. 断熱と省エネルギーの関係

断熱と省エネルギーは密接に関係しています。

断熱性能が向上することで冷暖房機器の使用頻度が減り、結果としてエネルギー消費が抑えられます。

これにより家庭の光熱費の削減とCO2排出量の削減に貢献します。

具体的に平成28年度省エネ基準の家とそれをさらに省エネ化したZEH基準(ゼロエネルギーハウス)の家では、光熱費が6.3万円/年削減できるという試算がなされています。

2. 最新の断熱技術

最新の断熱技術は、従来の断熱材に比べて高性能であり、より効果的に断熱を実現します。

ここでは、特に注目されている高性能断熱材について紹介します。

2-1. 高性能断熱材の種類と特徴

高性能断熱材にはさまざまな種類があります。

それぞれの断熱材は特定の用途や条件に適しており、その特徴を理解することで、最適な選択が可能となります。

代表的な高性能断熱材として、高性能グラスウールや発泡ウレタンフォームなどがあります。

2-2. 高性能グラスウール

高性能グラスウールは従来のグラスウールに比べて断熱性能が向上しています。

細かい繊維構造が特徴で、空気を多く含むことで高い断熱効果を発揮します。

グラスウールは施工性が良く単価が安いため、もっとも一般的に使われている断熱材となります。

一方で断熱材そのものの性能は、高性能になったといえど他の断熱材よりは低いので窓の高断熱化などを合わせて行う必要があります。

2-3. 発砲ウレタンフォーム

発泡ウレタンフォームは液体の状態で施工され、その場で発泡して固まることで断熱層を形成します。

このため家を隙間なく施工することができ、高い気密性を実現します。

また防湿効果もあるため、湿気による建物の劣化を防ぐことができます。

グラスウールと比べて断熱材そのものの断熱効果が高いため、家をより高断熱にすることに適しています。

3. 断熱レベルとその効果

断熱性能は住宅の快適性やエネルギー効率に直接影響を与えます。

ここでは、断熱等級やHEAT20といった基準について解説します。

3-1. 断熱等級とは

断熱等級は住宅の断熱性能を評価するための基準で、断熱性能を表す基準としてはもっとも公的なものです。

等級が高いほど断熱性能が優れていることを示しており、見る時の指標は「等級4」が最低基準、「等級5」からが高断熱住宅と覚えておきましょう。

住宅購入者はこの断熱等級を見ることで断熱性能の高い住宅を選ぶ際の目安とすることができます。

3-2. HEAT20とは

HEAT20は「一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」が出している独自指標で、断熱性能だけでなくその快適性に目を向けて基準化している指標です。

G1・G2・G3と3つの基準があり、数字が高くなるほどより高性能な住宅ということになります。

G1と断熱等級5が概ね近い性能になります。

以前は断熱等級が4までしかなかったため、高性能な住宅会社はこのHETA20で住宅の性能を表すことが多かったです。

3-3. 室温を保つだけじゃない快適の秘密

断熱性能が高い住宅は単に室温を保つだけでなく、より進んだ快適性を実現します。

例えば温度の均一性が保たれることで、部屋ごとの温度差や部屋内の上下温度差が少なくなり、居住者が快適に過ごすことができます。

またもう一つの秘密として、断熱性能が高くなると壁から熱が逃げにくくなるため、壁の温度が高くなります。

壁の温度が高くなると人の身体から壁に向かって熱が逃げていく「放射」が弱められるため、気温は同じでも人の体感温度が高くなるのです。

4. まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は住宅の断熱技術について解説していきました。

最新の断熱技術は、エネルギー効率の向上と快適な住環境の両立を可能にします。

ぜひ皆様も家を計画する際には家の断熱性能に目を向けて、快適で経済的な家づくりに活かしてください。

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