今回は2023年末に新しく創設された子育てエコホーム支援事業について解説していきます。
新築住宅を考える方であれば必ず検討して頂きたい補助金となっていますので、ぜひこの記事でご確認ください。
1. 子育てエコホーム支援事業の概要
子育てエコホーム支援事業は、2023年11月14日に国土交通省が創設した、子育て世帯や若者夫婦世帯が高い省エネ性能を有する新築住宅を取得するのを後押しするために行う補助金です。
補助額は最大100万円と高額な点も特徴の一つです。
2. 対象となる世帯
本事業の対象となる世帯は、「子育て世代」と「若者夫婦世帯」の二通りです。
◆子育て世帯
申請日現在、 18歳未満の子が1人以上いる世帯
◆ 若者夫婦世帯
申請日現在、いずれかが39歳以下の夫婦世帯
3. 対象となる住宅
本事業の対象となる住宅は、「長期優良住宅」「ZEH住宅」の2つです。
◆ZEH住宅
強化外皮基準(6地域 UA値 0.6w/㎡・k)+一次エネルギー消費量-20%を達成している住宅
◆長期優良住宅
「ZEH住宅」の基準にプラスして、建物の劣化対策などを行い、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられている住宅。
所管行政庁への認定申請または住宅性能評価機関に「長期使用構造等の確認」申請を行うことが必須条件。
4. 補助金の額
本事業の補助額は、以下のとおりです。
◆長期優良住宅:100万円/戸
◆ZEH住宅:80万円/戸
ただし、市街化調整区域または土砂災害警戒区域又は浸水被害想定区域に立地している場合は、長期優良住宅で50万円/戸、ZEH住宅で40万円/戸と減額されるので注意が必要です。
5.活用するためにはどうしたらいいの?
この補助金を活用するためには3つのステップが必要です。
5-1. 登録事業者を探す
補助金の申請は不動産会社や住宅会社などの「登録事業者」からしか申請ができないため、まずはこの登録事業者を探すことから始めます。
5-2. 登録事業者で対象住宅の建築・購入を行う
登録事業者が見つかったら次はその事業者から対象住宅(長期優良住宅・ZEH住宅)を購入(分譲・建売住宅の場合)または建築(注文住宅の場合)します。
5-3. 補助金交付申請書を提出してもらう
実際に契約が済み、着工されたら補助金の申請を登録事業者からしてもらいます。
分譲・建売住宅は購入時に、注文住宅は基礎工事が完了した段階から申請できるので、補助金が無くなる前に速やかに申し込みをすることが必要になります。
注文住宅だけは予約申請も可能となっています。
予約申請をした場合は、予約申請後3か月以内に、補助金の交付申請が必要になります。
6. こどもエコすまい支援事業との違い
昨年度実施されたこどもエコすまい支援業との違いとしては、対象となる住宅が大きく変わりました。
◆こどもエコすまい支援事業
ZEH住宅:補助額100万円/戸
◆子育てエコホーム支援事業
長期優良住宅:補助額100万円/戸
ZEH住宅:補助額80万円/戸
以上のように、長期優良住宅が対象となり、それによって補助額が変わるようになった点が、大きな変更点です。
また市街化調整区域または土砂災害警戒区域又は浸水被害想定区域に立地している場合、こどもエコすまい支援事業では対象外でしたが、 子育てエコホーム支援事業では補助額の50%に減額されるものの、支援対象となりました。
7. まとめ
最後に補助金全体の概要をまとめます。
以下の要件とやるべきステップを守って補助金を活用してください。
【対象となる世帯】
◆子育て世帯
申請日現在、18歳未満の子が1人以上いる世帯
◆若者夫婦世帯
申請日現在、いずれかが39歳以下の夫婦世帯
【対象となる住宅と補助額】
◆ZEH住宅(補助額:80万円/戸)
強化外皮基準(6地域 UA値 0.6w/㎡・k)+一次エネルギー消費量−20%を達成している住宅
◆長期優良住宅(補助額:100万円/戸)
「ZEH住宅」の基準にプラスして、建物の劣化対策などを行い、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられている住宅。
※所管行政庁への認定申請または住宅性能評価機関に「長期使用構造等の確認」申請を行うことが必須条件。
【補助金を貰うためのステップ】
1.登録事業者を探す
2.登録事業者で対象住宅の建築・購入を行う
3.補助金交付申請書を提出してもらう
以上が補助金のまとめとなります。