新築住宅を建てるには、まず土地を探さなければなりません。そして土地を選ぶためには、その土地にどんな家を建てることができるのかを知るところが必要。そこで今回は、土地にまつわる基本的な用語を解説していきます。
建ぺい率とは?
土地を購入したからといって、その土地をギリギリいっぱい使って家を建てるということはできません。法律上、建ぺい率という基準があり、その土地に建てることのできる建物の面積はあらかじめ決められているからです。
例えば、100m2の土地があったとして、建ぺい率が60%であれば、その土地には建築面積が100m2×0.60=60m2以下の住宅しか建てることができません。仮に80%であれば、上限は100m2×0.80=80m2となります。
土地が広い=建築面積も広い、というふうに単純には言い切れませんので、注意しておきましょう。
仮に「80m2、建ぺい率80%」のA土地と、「100m2、建ぺい率60%」のB土地があった場合、A土地の建築面積の上限は64m2なのに対し、B土地の上限は60m2。B土地の方が広いにもかかわらず、建てられる家の1階部分の面積(建築面積)はA土地の方が広いということになります。
容積率とは?
建ぺい率が建物の面積を規定しているのに対して、容積率とはその名の通り、建物の容積に制限を設けている基準です。
住宅の容積は、その家の床面積を足し上げたものがチェックされます。たとえば2階建てで、1階部分が50m2、2階部分が40m2だった場合、その住宅の容積は50m2+40m2で90m2ということになります。
たとえば100m2の土地があったとして、容積率100%の場合は延床面積が100m2までの住宅しか建てることができません。容積率200%の場合の延床面積の上限は200m2となります。
建物が密集したエリアなどでは容積率は高くなる傾向にあり、そうした場所では3階建て住宅を建てるのに適しています。
まとめ
では、これら建ぺい率や容積率を守らずに設計し、家を建てることは可能なのでしょうか?この場合、自治体から発行してもらえるはずの建築確認証の許可が下りず、やはりその住宅を建てることはできません。
もちろん、知識のある工務店であれば土地に合った家作りを提案するので、そのようなことは起こりませんが、事前に土地だけでも買ってしまおうと考えている人は、場合によっては思っていたような広さの家が建てられないこともありますので気をつけてください。
そうならないためにも、土地選びの段階からご相談いただければ、より理想に近い住宅を建てることが出来るかと思います。