狭小住宅では、1階がガレージで2階がリビングというプランをよく見かけます。
2階リビングは住んだ経験が無いと、不便ではないか心配になる方もいるでしょう。
しかし注意点を知りきちんと対策を取れば、1階より2階のリビングの方が快適な面もあります。
利便性の良い地域に住まいを持てる狭小住宅を、2階リビングだからと避けてしまってはもったいありません。
今回は2階リビングが持つ魅力に加え、注意すべき点と具体的な対策を紹介します。
開放的なリビングを作りやすい
2階リビングは1階リビングよりも、開放的にしやすいというメリットがあります。
上に乗る階が無いことでプランニングの制限が減り、大きな窓が取りやすくなるためです。
また2階リビングの上が傾斜のある屋根なら、その形に合わせた天井にする「勾配天井」も作りやすくなります。
一般的な天井より高さがあって圧迫感が少なく、コンパクトになりがちな狭小住宅のリビングを広く感じさせます。
2階リビングは大きな窓で横方向へ、勾配天井で上方向への開放感を得られるため、ゆとりあるリビングを実現できるのです。
プライバシーを守りやすい
2階リビングは周りから見て窓が高い位置にあります。
このため道路からの視線がリビングに入りにくく、プライバシーを守りやすい住まいになります。
日当たりの良さを期待して1階のリビングに大きな窓を取ったものの、
外からの視線が気になりカーテンを閉めたままというお宅があります。
しかし2階リビングは視線そのものが届きません。
しかも窓の下の壁やバルコニーの壁を少し高めに作れば、お向かいさんの2階の窓からもリビングが見えにくくなります。
このような2階リビングの椅子に座って見える景色は、広々とした空だけです。
狭小住宅は道路やお隣が近くプライバシー面の心配がありますが、
2階リビングにすれば外から見えにくいという大きなメリットが得られるのです。
階段の上り下りの負担を減らす方法
2階リビングでもっとも心配なのは階段の上り下りではないでしょうか。
住むうちに慣れるという声もありますが、買い物の荷物を持って階段を上るのは少し大変そうです。
そこで1階に、冷蔵庫に入れる物以外をしまうストック収納を作ってみましょう。
まとめ買いしたペットボトルや常温保存の調味料など、重い物をそこへ入れれば2階へ上がる負担を軽くできます。
他にも宅急便の荷物を入れる宅配ボックスを玄関脇に付け、
宅急便の人が来たらインターホンで宅配ボックスに入れるよう頼む方法もあります。
後で1階に下りる用があるときに回収すれば良く、階段の上り下りを減らせます。
初めからエレベーターを付けてしまう
いずれ歳を取れば階段の上り下りは大変になりますから、初めからエレベーターを付けても良いかもしれません。
家を建てるときなら費用を住宅ローンに組み込めるため、
老後にエレベーターを作るときのようにリフォーム代を現金で用意せずに済みます。
たとえ若く元気な方でも、エレベーターがあれば重い荷物の上げ下ろしなどでとても助かるはずです。
住宅用のコンパクトなエレベーターもありますので、ぜひ一度検討してはいかがでしょうか。
まとめ
2階リビングは高い位置にあるため、住んでみるととても快適なことに驚くはずです。
もちろん階段の上り下りといった注意点はありますが、あらかじめ対策を打てば負担をかなり軽くできます。
どんなところに気を遣うべきか丁寧に教えてくれる住宅会社をパートナーに選び、
ぜひ快適な2階リビングを実現させてください。