「無垢材を用いた家」
無垢材という言葉はよく耳にすると思いますが、無垢材とは一体何なのかご存知ですか?
無垢材について理解し、そのメリット・デメリットを知っていれば、家を建てる際にどの素材を使うかを考えることにも役立ちますよね。
今回はそんな無垢材の特徴、メリット・デメリットをご紹介します。
無垢材とは
無垢材という字から読み取れるのは「垢(アカ)が無い材」という意味で、いまいちピンとこないですよね。無垢材とは、「無垢」が「純粋無垢」としても使われる通り、他に何も混じりけのない素材を意味します。
混じりけがないということは、木をそのまま切り出して、使いたい形に加工しただけの素材という意味です。
裏を返すと、無垢材以外の素材は何かしらの素材と組み合わせて用いられているということになります。例えばフローリングでよく用いられる集成材は、薄くした木版を接着剤で組み合わせて一本の素材に仕上げている素材です。
無垢材には無垢材の、集成材には集成材の良さがあり、一概にどちらが優れているとは言えませんが、無垢材には無垢材にしか出せない良さがあります。
無垢材のメリット・デメリット
メリット
その1:耐久性が高い
無垢材は集成材に比べて耐久性が高いです。耐久性を示す例として、法隆寺五重塔があります。法隆寺五重塔は建造から約1400年が経過していますが、補修工事を経ながら今でもその場に立ち続けています。
例から分かるように、無垢材は集成材よりも人の手を入れていないため、木本来の強さを発揮してくれます。
その2:湿度を調整してくれる
天然の木というのは、伐採した後も呼吸を続けています。部屋の湿度が高くなれば水分を吸収してくれ、部屋が乾燥してくると吸収した水分を空気中に放ってくれます。天然の木は除湿器・加湿器を兼ねていると言えますね。天然の木を部材として用いることで、6月の梅雨も、乾燥した冬場も快適に暮らすことができるようになります。
その3:ダニ・カビに強い
用いる木にもよりますが、木にはダニやカビの繁殖を抑える効果があります。ヒバや檜といった木にはカビやブドウ球菌、大腸菌といった細菌類の増殖を抑える効果もあり、空気をきれいに、快適に保つことができ、小さいお子さんがいる家庭にも安心です。
デメリット
その1:曲がりが発生する可能性も
無垢材は部材として使用する前に、加工後、乾燥という工程があるのですが、そこでの乾燥が不十分だと、水分を含んでしまっているため、曲がりの原因になります。
その2:値段
集成材と比べ、必要な労力やそもそもの数が少ないため、値段が集成材よりも高い場合がほとんどです。
以上のように無垢材にはメリット・デメリットがあります。それらを踏まえた上で、家の素材を選んでくださいね。