不動産部 不動産販売課の齊藤です。
秋まだ遠く、連日厳しい残暑が続いています。
さて、今回も新聞の目についた記事から紹介したいと思います。
落語の「後生鰻」に、信心深くで殺生を嫌うご隠居が出てくる。鰻屋の前を通り、生きたウナギが割かれようとしていたので「かわいそうなことを」と止め、買い取って店の前の川に逃がす。ご隠居は翌日も同じことをし、食べずに常連みたいになってゆく。
ご隠居が現代にいてこの話を聞けば、ウナギを自然に帰す行いはさらに熱を帯びようか。ウナギの稚魚シラスウナギの国内魚に関し、養鰻業者が池で育てるために買った稚魚の量をもとに水産庁が推計した漁獲量は、業業者が都道府県に報告した漁獲量より多い状態が続いていると共同通信が伝えた。県などが定めた漁獲上限を超え、無届けで取引されるウナギが相当あるらしい。2024年漁期は、池に入った量からの推計量が7.1トンで漁業者が届けた量が5トン。その差は11年以降で計19トンに上るそうだ。浮き彫りになった不透明な国内取引。続けば資源が減りかねない。
折しも欧州連合(EU)は絶滅の恐れがある野生動植物の国際取引を規制するワシントン条約の対象にウナギを加えようと動いている。日本は反対する方針だが、足元の資源管理が不十分なら訴えは説得力を欠く。今後も食べられるか心配になる。
「後生鰻」のご隠居がウナギを救うのは功徳を積み、後生つまり来世に幸せになるためらしい。私たちがウナギを守るのは後生ならぬ後世のためである。
以上です。大切な資源が減ってしまわないように守り、今後もウナギが食べられますようにと思います。
寝苦しい夜が続きますが、お体にはお気をつけてお過ごしください。

伊勢市植山町の分譲地です。