近年注目が集まっている平屋住宅ですが、その魅力はフラットな生活空間と、総額で建築費用が抑えられるという点です。
今回はそんな平屋の建築費用をさらに抑えるために、よりコンパクトな平屋作りをテーマに解説していきます。
1. コンパクトな平屋の設計の魅力
ここではまず平屋をコンパクトにしていくための考え方と、その費用面でのメリットについて触れていきます。
1-1. 空間利用の効率化
コンパクトな平屋の最大の利点は、限られた土地を最大限に活かすことです。
そのためには空間利用の効率性を高めることが大切です。
効率性を上げるには居住スペースを最適化し、無駄な廊下や部屋の削減をすることが大切です。
また生活の質を落とさずスペースを減らしていくには、スペースの多機能化を目指していきましょう。
合わせて天井高や視線の抜けなど、狭さを感じさせない工夫も検討が必要です。
こうした工夫の組み合わせで開放的な空間ながらもコンパクトで効率的な間取りを目指すことができます。
1-2. 低コストで実現する小さな家
コンパクトな平屋は家全体のコストの面でも大きなメリットを持ちます。
特に土地の価格が高い都市部では、小さな土地に建てられる平屋は土地代を大きく節約してくれます。
また、コンパクトな設計にすることで材料費を減らすことができますし、足場の必要性が少ない平屋は工事の規模が小さくなり、効率性も上げてくれます。
このようにコンパクト×平屋という組み合わせは、建設コストを効果的に削減できます。
2. 平屋で実現するスマートな空間活用アイディア
ここからは具体的に空間活用のアイデアについて、解説していきます。
ぜひ設計の際の参考にしてください。
2-1. マルチユーススペースの設計
マルチユーススペースとは、限られた面積の中で複数の機能を果たすスペースのことです。
例えばリビングスペースは昼間は作業や勉強の場として、夜は家族のくつろぎの空間として機能することが可能です。
そのためには照明を使い分けることが重要です。作業性の高い蛍光色の照明から、くつろげる電球色の照明に切り替えるなど、使い方に合わせた設備や間取りの作りこみが大切です。
このようにマルチユーススペースを作ることは、住空間を最大限に活用し家全体の使い勝手を向上させます。
2-2. 収納解決策の工夫
コンパクトな住空間では、収納が少なくなりがちです。
そのため効果的な収納計画を通じて、限られたスペースを最大限に活用する必要があります。
例えば床下収納や壁面収納は生活スペースを狭めることなく収納ができるので、コンパクトな平屋には必須の収納方法です。
さらに、小屋裏やロフトなど、家を縦方向に見た時にまだ使えるスペースがないかよく見てみましょう。
2-3. オープンプランの活用
オープンプランは部屋を区切る壁を最小限に抑えることで、より広さを感じやすくするだけでなく、通風と採光の良い空間を実現します。
特に平屋は構造的に壁や柱を減らしやすく、天井高も高い構造なので、2階建てだったらできないような開放的な空間が可能です。
3. コンパクトな平屋のための建材と技術
ここからはすこし間取りなどからは離れて、コンパクトな平屋づくりを助ける建材や技術について解説していきます。
3-1. 省スペースを考慮した建材選定
省スペースを考慮した建材の選定は、コンパクトな平屋を建てる上で欠かせない要素です。
例えば狭い空間を仕切ると、より狭く感じてしまいますが、テレワークスペースなど防音が必要な場合もあります。
そんな時には「室内窓」や「透明パネルの建具」など、視界を区切らず防音ができる建材を上手く活用することで、機能性と開放感を両立することができます。
3-2. 節約と持続可能性を兼ね備えた技術
せっかく建てる時にコストを節約できても、その後の生活でコストが掛かっては元も子もありません。
建てた後のランニングコストを節約してくれる設備は、LED照明や高効率エアコンなどの省エネ設備と太陽光発電に代表されるような創エネ設備です。
省エネ設備は基本的な部分ですが、創エネ設備もぜひ検討しましょう。
平屋の場合は、コンパクトと言っても他の2階建て住宅などと比べて屋根面積が大きい傾向があるので、実は太陽光パネルの設置に向いています。
ぜひ省エネ設備と創エネ設備を組み合わせて、住んでからもコスパのいい家づくりを目指してください。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はコンパクトな平屋の作り方について解説しました。
まず何よりも大事なのは、効率的な空間利用による、満足度を下げないコンパクト化です。
それに合わせて住んでからのランニングコストを下げる設備を組み合わせることで、初期費用も日々の出費も抑えられるコスパのいい家づくりが可能になります。
ぜひ今回の記事を参考にして、コンパクトでコスパのいい家づくりを目指してください。