動線を考えた間取りにすると家事をしやすくなる、とよく耳にします。
しかし具体的にどんな動線にすれば良いのか、初めての家づくりなのでよく分からないという方も多いでしょう。
今回は3大家事がしやすくなる、具体的な動線の作り方について解説します。
料理動線はトライアングルがポイント
家事には特に大変な、3大家事と呼ばれる「料理・掃除・洗濯」があります。
中でも料理はやることが多く、もっとも動線をしっかり考えたい家事になっています。
料理がしやすい動線にするには、シンク・IHやガスコンロ・冷蔵庫の3つを結ぶ「キッチントライアングル」がポイントになります。
具体的にはそれぞれの間隔が、以下の範囲になっていると作業効率が良くなります。
・IHやガス・・・シンク=120cm〜180cm
・シンク・・・冷蔵庫=120cm〜210cm
・冷蔵庫・・・コンロ=120cm〜270cm
さらに3つの間隔の合計が、I型キッチンなら360cm以内、L型キッチンやセパレートキッチンなら660cm以内にすると、無駄な動きが減ります。
できるだけコンパクトな動きで済むキッチンを作り、毎日の料理が楽にできるようにしましょう。
掃除動線におすすめの回遊動線
掃除は毎日かける、掃除機の移動距離が短くなるように間取りを考えてみましょう。
おすすめはキッチンや洗面室、ランドリールームなどを直接つなげ、回るように移動できる「回遊動線」の間取りです。
廊下がほとんどなく部屋から部屋へ移動できるため、次々と掃除機をかけられます。
一方で洗面室などが別々で、廊下からそれぞれの部屋に入る間取りは注意が必要です。
掃除機をかけるには部屋ごとに出たり入ったりするため、移動距離が長く時間もかかります。
掃除の家事を楽にするなら、ぜひ間取りに回遊動線を取り入れてみてください。
洗濯動線は作業を分けて考える
洗濯は作業を「洗濯・干す・たたむ・しまう」の4つに分けて動線を考えると、効率良い間取りにしやすくなります。
まず濡れた洗濯物を運ぶのは大変なため、洗濯機から干す場所まで距離が短くなる間取りを考えます。
最近は洗濯機のすぐ横に洗濯物を干せるランドリールームが人気です。
次に乾いた洗濯物を畳む場所を考え、ランドリールームの中で畳むならカウンターを付けておきましょう。
リビングに運んでお子さんの様子を見ながら畳むという方は、リビングとランドリールームの距離が近くなるようにします。
最後のしまう動線を短くする場合は、1階にファミリークローゼットを作り、そこに畳んだ洗濯物をしまいましょう。
2階の各部屋に運ぶ必要がなくなり、洗濯という家事をとても楽にしてくれます。
まとめ
家事は毎日やることになるため、動線を短くすると家の住み心地がとても良くなります。
しかし家全体の間取りを考えながら、動線にも配慮するのはなかなか難しい作業です。
やはり家事をしやすい動線の住まいを考えるには、早めに住宅会社に相談し、アドバイスしてもらいながらじっくり検討することをおすすめします。