穏やかな景色に佇むモダンな平屋
のどかな小道。鮮やかな草花。昔ながらの瓦屋根の家。その中に一軒、まるでカフェのような雰囲気の、お洒落な家が建っている。三重県鈴鹿市のU様邸。ご夫妻が愛犬2匹と暮らす、モダンな平屋だ。
特注の金属サイディングが特徴的な外壁デザイン。黒と木目調パネルの組み合わせは一見シックだが、家の顔とも言える玄関と門柱を白い塗壁でまとめることにより、全体の印象は重すぎず、むしろ洗練された爽やかな雰囲気に仕上がっている。
95坪の広い敷地。家の手前には、十分な駐車スペースとドッグランが。通りがかる人の中には、本当にカフェだと勘違いする方もいるかもしれない。
家に入る前から、楽しい生活の様子が窺えるU様邸。
自由設計による平屋の魅力について、住み始めて1年のこのタイミングで、たっぷりと話を聞いた。
理想は、モダンな平屋
お家にお邪魔してまず案内されたのは、玄関を入ってすぐのドア。
ご夫妻が一日のうち最も多くの時間を過ごす、リビングダイニングだ。
開放的な吹き抜け天井に、無垢材の梁が洒落ている。ハイサイドライトから降る光が、白を基調とした内装もあいまって、明るく健康的な空間を作っていた。
2018年に結婚し、そこから四日市市の奥様のご実家に暮らしていたというU様ご夫妻。
このご実家が日当たりの良い平屋だったこともあり、将来的に家を建てるなら平屋だと、自然と決まっていたそうだ。
現実的に家を建てるきっかけとなったのは、サンクスホームの新築完成見学会。
そこで、家づくりを身近に感じたのだという。
「実はその家が、偶然、知り合いの家だったんです。だから尚更親近感が湧いたというか、家づくりを現実的に考えられました」
知っている人の家だったということで、よりマイホームが身近になったという奥様。それは「自分達だったらこうしたい」という“こだわり”にも繋がった。ご主人が続ける。
「空間を広く使って、なるべくフラットな間取りにしたいと思いました。必要最低限にコンパクトなんだけど、ゆったりと感じられる、そんな平屋が理想でしたね」
平屋の魅力はなんといっても、効率的な生活動線にあるだろう。
ワンフロアで完結するので部屋の行き来がしやすく、生活動線上に無駄なくスペースを配置しやすい。部屋数が限られているため、それぞれのスペースの役割がより明確なことも特徴的だ。
しかし同時に従来の平屋は、ワンフロアの中でスペースに役割を与えるため、部屋同士を沢山の扉で仕切ることが多かった。窮屈さのようなものがあったのも事実だろう。
ご主人の話す「フラットな間取り」というのは、仕切りをなるべく少なくするということだ。
効率的な生活動線という平屋の良さを生かしつつ、より空間がつながる家にする。
思い描いたのは、モダンな平屋。
実現のために徹底的にこだわったのは、自由設計による、ご夫妻にとっての究極の間取りだった。
追求して、追求して、できた間取り
リビングダイニングからキッチンの先へ進むと、洗面、ランドリールーム、収納と回遊できるスペースがある。
また洗面の横には通路兼ウォークインクローゼットがあり、そこを抜けると、ご夫妻の寝室のドアへと繋がっていた。
ご夫妻の寝室は、玄関からまっすぐ続く廊下の突き当たり。つまりU様邸は、リビングダイニングを中心に、ぐるりと一周出来るような間取りとなっている。
自由設計による、ゼロからご夫妻が考えた平屋。
この間取りは、どのように出来たのだろうか?
「すんなり決まるわけはなくて、とにかく沢山の案を考えました。担当の建築士さんと、AからZまでプランを出す気でいたんですが、結局はMくらいまでだったかな。とにかく十数種類の間取りから、これだというものに決めました」
なかなか理想に出会えず、時間のかかった間取り。
特に和室は、小上がりにするか、いっそやめるか、長い時間悩んだそうだ。
転機となったのは、サンクスホームの建売物件を見学したこと。
「本来考えていた間取りの外に和室を出すことで、広いリビングダイニングが実現しました。これによりリビングダイニングが広くなっただけでなく、真四角ではなくなったことで、外観にも動きが出て面白くなったように思います。自分達では思いつかなかった案なので、見学に行くことでとても参考になりましたね」
和室の案が出てから、すんなり動き出した設計。
ドアも全て引き戸にすることで、フラットで広々とした空間づくりが実現した。
ご主人は、家具を同じ縮尺で図面に入れてみるなど、具体的なイメージも積み重ねた。
その結果導き出したベストな間取り。デッドスペースは一つもなく、細かいところまで行き届いた間取りになっている。
「忙しいからこそ、無駄な動きを省きたいんです」と奥様。
「うちは共働きで、仕事から帰ってくると20時くらい。そこからご飯とお風呂、そして家事をしますが、家族で過ごす時間はやっぱり大切にしたいんです。例えば夫がお風呂に入って、私がキッチンに立っている。逆に私が洗面所にいて、夫がリビングでくつろいでいる。そんな時に会話ができたり、一緒に過ごせることを実感出来るというのは、動線にこだわったおかげかなと思っています」
「これで例えばお風呂が別の場所にあったり、キッチンが仕切られたりしていたなら、移動の時間も無駄ですし、同じ時間を過ごすことは難しい。考え抜いた間取りだからこそ、居心地の良いマイホームになったと思います。ぐるりとした間取りは、犬たちも喜んで走り回るんですよ」
ご主人がそう話す隣でも、元気いっぱい愛犬2匹が走り回っていた。
内装も含めて、スタンダードにしていきたい
こだわり抜いた無駄のない間取り。
しかしご夫妻がこだわったのは間取りだけでない。
「家を建てると決めてからは、とにかくSNSを見ました。スイッチニッチのブックシェルフや、キッチンの壁の棚。ステンレスのキッチン。設計時もそうでしたが、こちらが案を出せば、担当の方がそれを汲み取り、現実的な提案をしてくれたのが助かりました」
内装は、白を基調に黒、木で仕上げられており、シンプルで無機質な印象。
当日のご夫妻のファッションにもよく合っていて、お好きな雰囲気なのだということが伝わってくる。
「誰が見てもカッコよくて居心地の良い、カフェっぽい感じにしたかった」というご主人の願いのとおり、カフェらしい、良い意味での生活感のなさも感じる。
テーブルの上には、ご主人手作りというドリンクメニュー表が。
生活に溶け込む少しのユーモアが心地良い。
「引越してから、家で過ごす時間が圧倒的に長くなりました。ここにいると、ほっとするんです。気分が上がるとかそういうんじゃなく、言うなればスタンダード。いつまでもこの空間が、自分達にとっての定番で、普通と呼べるもので合ったらいいなと思います」
「一緒に遊べる」から、サンクスホーム
先述のとおりサンクスホームの見学会がきっかけだったとのことで、ハウスメーカー選びには悩まなかったのかと伺うと、意外な答えが返ってきた。
「見学会を見たから絶対ここ!とは正直思わなくて」と笑いながら話す奥様に、ご主人が続ける。
「一生ものの買い物ですし、自由設計で考えていたので、3社くらいはしっかり検討しました。ただ、サンクスホームが一番、楽しい感じがした。なんというか、一緒に遊べるなと思ったんです」
家づくりにおいての「一緒に遊べる」という表現を、筆者はとても素敵だと感じた。
せっかくだから、双方が楽しみたい。ハウスメーカーと施主様の間で、理想をキャッチボールしながら共に作り上げていく時間は、家づくりにおいて、もしかすると最も大切な要素なのかもしれない。
遊ぶような感覚で建てる家は、きっとどこまでも伸びやかで、楽しい空気に溢れているだろう。
実は取材時雨だったのだが、後半晴れ間が見え、愛犬達がドッグランで遊ぶ様子も見ることができた。
楽しそうに走り回る2匹の犬を微笑ましく眺めていると、「サンクスホームに決めたのは」と、ご主人がそっと教えてくださった。
「本当は、もっと具体的な決め手があって。何より人柄です。営業担当の方をはじめ、設計士、コーディネーター、どの方もとても親切だった。だから人柄というのが、一番の決め手でした」
それはおそらくサンクスホームのスタッフ側だけでなく、U様ご夫妻の家づくりに対する情熱や、お人柄あってのことだとも思うが、きっと良い相性のもと、家づくりをされたのだろう。
最後にご主人が言ったことが、全てを表していた。
「僕たちにとって、100点満点の家です。家は3回建てないと理想のマイホームを持てないとよく言いますし、完璧な間取りなんて多分ないと思いますが、僕たちにとってこの家は、これ以上ない家。自由設計で平屋を建てて、本当に良かったと思います」
雲の合間から、太陽が見えはじめていた。夜には綺麗な星空が見えるに違いない。 ドッグランからハイサイドライトを見上げ、「キッチンに立った時、窓を通して見える月が好きなんです」という奥様の言葉を思い出した。
これからお家づくりをはじめる方へ
サンクスホームでは、これから家づくりをはじめる人にとって参考になってもらえるよう、OB様邸について詳しく話を聞くことができる相談会を開催。
お家自体の事はもちろん、実際に暮らしているお施主様からリアルな話を聞く事ができる貴重な機会に。
※個別にて相談会を開催いたします。ご予約日時については、ご都合や予約状況に合わせて調整させていただきます。