もともと平屋は安全で過ごしやすいつくりになっていますが、
もうひと工夫してあげるとさらに安心で心地よい住まいになります。
大げさなことではなくちょっとした気配りで平屋の満足度を高めてくれる、3つの注意点を紹介します。
家の中以外の段差も気をつける
現在の新築の住まいは基本的にバリアフリーであり、家の中につまずいて転ぶような段差はほとんどありません。
しかしせっかく安全性の高い平屋を建てるなら、少し視野を広げて見過ごしがちな段差にも気を付けましょう。
一つは玄関の靴脱ぎから床に上がる「カマチ」と呼ばれる段差です。
若いうちは特に気にならないかもしれませんが、歳を重ね足腰が弱ってきた時につまずきの原因となる可能性があります。
そこでカマチの手前にもう1段、式台と呼ばれる中段を付け加えてみましょう。
足を上げる高さが半分で済むため、将来の上がり降りがとても楽になります。
もう一つは庭の段差です。家の中は段差を気にしますが庭は見過ごされがちで、ところどころ段差ができることがあります。
雨の後はタイルの上が滑りやすく転倒のリスクがとても高くなります。
できるだけ段差を浅めにしスロープを取り入れるなど、庭もできるだけバリアフリーになるようにしましょう。
温度差のない住まいが平屋を活かす
リビングは温かいけど廊下や脱衣室が寒いという住まいは、ヒートショックを引き起こす恐れがあります。
ヒートショックとは温かいところから寒いところへ移動したときに、温度変化が体に与える負担です。
特に服を脱ぐ脱衣室は急に体温が下がるため、心筋梗塞や脳卒中などの危険があります。
今どきの新しい家ならリビング以外も温かいと思うかもしれませんが、
残念ながら住宅会社によって温度差に大きな違いがあります。
段差のない平屋を選んでも家の中に大きな温度差があっては、本当に安全な住まいとは言えません。
リビング以外も安心して過ごせるように、家の中に温度差のない住まいを選びましょう。
中庭ある平屋で心にも健康を
体に負担がなく安全に過ごせることも大切ですが、せっかく新しく建てるなら心が安らぐ住まいにしてみましょう。
たとえば中庭のある住まいならとてもリラックスでき、体とともに心の疲れも癒やしてくれます。
草木を眺めれば気分も落ち着き、手入れをすれば穏やかな気持になるはずです。
コロナの影響から家で過ごす時間が多くなり、こうしたゆとり空間を住まいに加える方はとても増えています。
住まいが安全なのはもちろんですが心の健康を与えてくれる中庭のような空間を作り、
より価値ある平屋にしてはいかがでしょうか。
まとめ
平屋は安全で生活のしやすい住まいですが、カマチや庭の段差も解消できればさらに安心できます。
またリビングだけでなく廊下や脱衣室も暖かな住まいを選ぶと、体への負担を減らし心地よい毎日を過ごせます。
そして心に安らぎを与えてくれる中庭のようなゆとり空間を加えれば、新しい住まいの満足を大いに高めてくれるでしょう。
新しい住まいづくりではぜひ一手間加え、より安全でゆとりのある平屋を実現してください。